レベル-1

目次

レベル-1
入門以前の知識の紹介。
レベル0
コンポーネントの使用。
レベル1
とことんShowMessage。
レベル2
じゃんけん。
レベル3
キャラの表示と十字移動。
レベル4
敵をつくってみよう。
レベル5
DelphiXを利用してみよう。
発展
発展的入門知識(矛盾?)。
ショートカットキー
ショートカットキーの紹介。
テクニック
さまざまなテクニックの紹介。

前書き

はじめに
みなさんは、"プログラミング"という言葉にどのようなイメージを持っていますか?
大抵の人が"とても難しい、異世界のもの"というイメージをもっているのでしょう。
実際、Googleで"プログラミング 入門"と検索しても、よくわからないページばっかりで理解できないと思います。
しかし、プログラミングは決して異世界のものではありません。ちゃんと手順を踏んで勉強すれば理解できます。
簡単であるとは言いませんが、諦めなければちゃんと理解できるのです。
難しいと思っていたプログラムを理解できた喜びは「算数の問題を"解く"楽しみ」「運動会で"勝つ"嬉しさ」両方を持ち合わせていると言えます。絶対面白いです。
「どうせ難しい」なんて食わず嫌いせずに、まずはちょっとかじってみてはどうでしょうか。
この章でやること
書き方基本中の基本と、コンピュータに関する基礎知識について。

プログラムの書き方について

新規作成
メニューバー→ファイル→新規作成→アプリケーションで新規作成できます。
書き方
基本的に、半角英数字で書きます。半角であれば大文字でも小文字でもかまいません。
よほど中途半端なところでなければ、どこで改行してもOKです。読みやすくするためにも適度な改行を心がけましょう。
実行の仕方
F9キーを押すとコンパイル(=実行)されます。
どこか間違って文法チェックに引っかかったら、引っかかったところを修正してまたF9
実行途中でエラーが発生しプログラムが中断されたら、メニューバー実行プログラムの終了Ctrl + F2で終了させて下さい。
大文字・小文字
Delphiでは大文字と小文字は区別されないため、VisualBasicと違って大文字か小文字かに気を配る必要はありません。しかし、変数や命令の初めの文字は大文字のほうが見やすくなる場合が多いので大文字にしたほうがいいです。
改行
よほど中途半端なところでない限り、改行してもOKです。
文の横幅が画面の中におさまるぐらいには改行しましょう。
字下げ(インデント)
段落の始めは字を1字分下げるように、行の字下げをすることをインデントといいます。
Delphiでは、beginとend;の間は2文字分インデントするのが主流です。
if X < 0 then
begin
  if Y < 0 then
  begin
    Exit;
  end;
end;

コンピュータについてのお話

コンピュータのしていること

コンピュータはある周期(クロックサイクルという)ごとに命令とデータをメモリ(データやプログラムを記憶する装置)から取り出す。取り出した命令を実行し、結果を格納し、また次の命令を取り出して実行…という流れ。まあ平たく言えば凄く早い周期で命令を実行しているってことですね。

ハードウェアとソフトウェア

ハードウェアとはコンピュータを構成する電子回路やディスプレイなどの物理的な実体のことを指します。これに対し、コンピュータを制御する手順・命令をまとめたものをソフトウェア(≒プログラム)と呼びます。

ハードウェアには大きく分けて、プログラムに従って演算を行なう処理装置(例・マイクロプロセッサ)と、データの保存を行なう記憶装置(例・メモリ)、人間が命令するための入力装置(例・キーボードやマウス)、処理結果を外部に知らせる出力装置(例・ディスプレイ)の4種類があります。

私達はソフトウェア(≒プログラム)を作ることでハードウェアを動かしています。

OSって何?

OSは「オペレーティング・システム」の略です。Windows XP、MeとかLinuxとかOSASKがこれに含まれます。

OSは、コンピュータシステム全体を管理するソフトウェアです。基本となるソフトウェアなので「基本ソフトウェア」とも呼ばれます。OSが無いとハードウェアはただの箱同然になります。

プログラミングってなに?

プログラミングとは、プログラミング言語を用いてプログラム(=コンピュータへの命令のまとまり)を作成することです。

コンパイラについて

コンピュータは0と1で構成された「機械語」での命令しか理解できません。しかし、0と1だけで人間が命令を作成するのは難しいことです。

此処で、一度人間向きに作られた「プログラミング言語」(高級言語、とも言い、人間向けであるほど高級と言われます。)で命令を書いてから、「コンパイラ」というもので「アセンブリ言語」に翻訳してもらいます。さらに「アセンブリ」言語を「機械語」に翻訳してやっとコンピュータが理解できる命令になります。

英語の本を日本語に翻訳してくれる翻訳者をイメージするとわかりやすいでしょう。

ちなみに、プログラムを実行すると同時に機械語への変換を行う言語をインタプリタ言語といいます。こちらは英語の本を日本語に読み上げてくれる通訳者をイメージするとわかりやすいでしょう。

高級言語について

「高級」言語だからといって高価なわけでもないし、偉いわけでもありません。人間がわかりやすい言語です。

人間がわかりやすいように作られているので、コンパイル(=実行)した時の動作が遅くなりやすいという欠点があります。普通は高級言語から勉強し始め、だんだんと低級言語に慣れてゆきます。

どうやってプログラミングするの?

此処では、「Delphi」という統合開発環境を使用します(統合開発環境とはコンパイラ、テキストエディタ等をひとつにまとめたものです)。

Delphiは、もともと教育用に作られたもので、とても視覚的に使え、習いたてでも簡単に習得することが出来ます。Delphiというのは開発環境の名前で、使用している言語は「Object Pascal」というものです。

Delphiである程度勉強したら、C++などのObject Pascalよりも低級な言語に切り替えた方がいいといわれます。Delphiよりも汎用性が高いし動作が速いですからね。

最後に

コンピュータを利用する際には「コンピュータはただの機械であり、自らが表示する言葉を考えたり理解したりしているわけではない」ということを良く認識しておいてください。コンピュータは人間が動かしているものです。人間が作ったとおりにしか動かないので、使う人間によっては只の箱にもなりますし、文明の利器にもなります。有効活用しましょう。